私のお気に入りのアアルトチェア、今ではアアルトのお気に入り
私のお気に入りのアアルトチェア、今ではアアルトのお気に入り
Tung Chiang からの手紙
アルテック製品は、修理や張替えを重ねることでいつまでも使うことができ、時代や文化を越えて愛され続けています。今や世界中に広がっているアルテックの友人やパートナーたちは、アルテックのデザインをこよなく愛し、人生をともに過ごしています。親愛なる友人たちに、アルテック製品への想いを聞きました。
Tung Chiang は手紙の中でこう綴ります。
アルヴァ・アアルトデザインによる「アームチェア 45」を初めて私が見たのは、アアルト自邸とアアルトスタジオを訪れた時でした。その時は、まださほど椅子や家具には詳しくありませんでしたが、衝撃を受けたことを覚えています。「チェア 69」よりさらに格調が高く威風堂々とした印象でした。有名な「L - レッグ」の代わりに、優雅な曲線を描く木が脚と肘掛けを兼ねています。最も心を惹かれる部分はその肘掛け部分です。レザー、ラタン(籐)、織生地のウェビングなど、いくつかの種類を見たことがありますが、ゆったりとくつろげるように十分に肘掛けの幅を設け、丹念にラタンで包まれています。アアルト自邸で初めてアームチェア45に座った時の心地良さといったら....!
自分のためにその椅子を見つけるまで何年もかかってしまいました。ついに手に入れたヴィンテージのアームチェア45、2脚。ウェビングと木の部分は、大分陽に焼けて褪せていましたが、年月を重ねたアルヴァ・アアルトの家具が私は大好きです。そこには歴史と物語が宿っています。
サンフランシスコの私の家の窓際にこの椅子を置くことに決めました。いつもは直射日光に家具をあてないように気をつけるのですが、この2脚だけは陽の当たる場所のために作られた、そう感じたのです。
私は5歳のテリアを飼っていて、アアルトと名付けています。利口で、私が大切にしていることを知ってか知らずか普段は家具の上にはのりません。COVID-19の影響でカリフォルニア州に外出禁止令が発令されたばかりの夜、アームチェア45に腰かけてテレビを見ていると、ふと隣のもう一脚にテリアのアアルトが座ってくつろいでいました。一瞬、彼女を椅子から降ろしたい衝動に駆られましたが、そのまま一緒にテレビを見ることにしました。今では、毎晩アアルトはアームチェア45に座り、お気に入りのテレビ番組を見ています。彼女のお気に入りの番組は何だと思います?「アニマルチャンネル」ですよ。
私のお気に入りのアアルトチェア
今はテリアのアアルトのお気に入り。
Tung Chiang
Studio Director, Heath Ceramics