BUAISOUは、阿波藍の産地として知られる徳島県上板町を拠点に、藍の栽培から、染料となる蒅造り、染色、製作までを一貫して行う藍師・染師です。4名の職人たちが、伝統的な技術を継承しながら、あらゆる藍染めの商品を展開するとともに、ワークショップや展示など、世界へ向けて幅広く活動を行っています。
徳島の地、4名の若き情熱溢れる職人が、日本の伝統技術である藍染めを継承し、さらに新たなアートの域にまで昇華しようとしています。
吉野川の清流に囲まれた徳島県は、阿波藍の産地として知られています。現在、徳島県の農業は野菜農業や米作が主ですが、かつてそのほとんどは藍の葉を栽培する農家であり、その数は1800を越えたと言われています。
BUAISOUは、「ジャパンブルー」として世界にも知られる藍に魅了された2名の創業者により設立されました。彼らは、減少の一歩を辿り今にも消えていこうとする徳島の藍を継承し、新たな命を吹き込むことを夢見て、他県より移り住みました。
天然の藍の葉を用いた染色方法である藍染めの起源は古く、なんと紀元前何千年も前にまで遡ります。古代ギリシャ人とローマ人にとっては贅沢品であり、16世紀に到るまで「ブルーゴールド」と呼ばれるほどにヨーロッパでは珍しいものでした。 日本における藍染めの歴史は、奈良時代に遡ると言われていますが、木綿が普及した江戸時代に最も盛んとなり、庶民の日々の装いとして親しまれるようになります。
BUAISOUの藍染めは、工房の隣の1ヘクタールの畑を耕すことから始まります。通常、それぞれの過程は、各専門農家や専門業者に分かれていますが、BUAISOUは、藍の葉を育て、染料となる蒅を発酵させ、染色、製品の製作までをすべて一貫して自らで行っています。その製品はトートバッグ、シャツ、スニーカー、陶器まで多岐に渡ります。また、藍染めについて知ってもらうこと体験してもらうことを大切に考える彼らは、藍染めを広めるために、ニューヨーク、シンガポール、ロンドンなどで藍染めのワークショップを開催しています。
デニムの染色などに用いられる人工的な染料であるインディゴとは異なり、BUAISOUではすべて天然の藍の葉と、藍の葉を発酵させた蒅(すくも)を用いてます。BUAISOUの藍染液は、蒅、木灰汁、ふすま、貝灰のみを混ぜて発酵させる伝統技法「地獄建て」で仕込まれます。「地獄建て」の「建て」は「発酵させる」ことを指し、蒅と材料を発酵させ藍染液を仕込み、それを管理することがとても難しい作業であるということを意味し、世界で最も難しい染め技術ともいわれています。2019年フィンランドと日本の外交樹立100周年を祝い、アルヴァ・アアルトによるフィンランドデザインを象徴する「スツール 60」とBUAISOUの藍染めが出会い日本限定製品として「スツール 60 藍染」が誕生しました。
BUAISOUと藍染めについてさらに深く知りたい方は、こちらのウェブサイトをご覧ください。www.buaisou-i.com.