ああるとのカケラ
リンク
皆川 明は、日本のブランド「ミナ ペルホネン(minä perhonen)」の設立者でありデザイナーです。アルテックと皆川 明との親交は、2008年、アルテックの展覧会のために、ミナ ペルホネンがアルヴァ・アアルトのスツール60に、遊び心溢れたファブリックを組み合わせたことから始まり今に至ります。彼の存在なくしてアルテックの「FIN/JPN フレンドシップ コレクション」は考えられませんでした。FIN/JPNフレンドシップコレクションのひとつとして発表する書籍「ああるとのカケラ」は、皆川 明と、彼が尊敬してやまないアルヴァ・アアルトとアイノ・アアルトとの対話を表現しています。彼は、アアルト夫妻がデザインに携わった建築やプロダクト、それに用いられるスタンダード部品などから象徴的な要素「ああるとのカケラ」を抽出し、そのイメージを再解釈して、彼独自の絵へと発展させていきました。まるで、アアルト夫妻からの問いかけに答えていくかのように。スケッチを重ねていく中で、徐々に詩のようなフレーズへと変わり、そして、風変わりな生き物へと姿を変えていったそのかたちは、彼の豊かな想像の世界とアアルト夫妻の世界、相互のものづくりへの想いが表現されているかのようです。そして、アアルトを象徴する数々の写真たちと、そこから発展した皆川 明のイメージが織り成す世界が、ひとつの本として実を結びました。