「パイミオ サナトリウム アニバーサリーシリーズ」
アルテックは、パイミオのサナトリウム90周年を祝う「パイミオ サナトリウム アニバーサリーシリーズ」を発表します。
モダニズム建築の名作です。アルテックは、この類いまれなる建築の認知向上と、パイミオサナトリウム財団の支援を目的とした「パイミオ サナトリウム アニバーサリーシリーズ」を発表します。
1933年6月、フィンランド南西部のトゥルク近郊、パイミオ市の松林の中にパイミオサナトリウムが竣工しました。アルヴァ・アアルトとアイノ・アアルトにより、結核患者が療養する医療施設として設計されたパイミオサナトリウムは、患者の療養に必要な要素に合わせて細部に至るまで細やかな配慮が尽くされていました。アアルト夫妻が手掛けた家具の中でもっとも有名なデザインのいくつかは、パイミオのサナトリウムのためにデザインされたものです。患者の身体と心を癒すという目的をさらに助長するため、インテリアには多彩な色の組み合わせが選ばれ、配されました。
パイミオのサナトリウムは、1960 年代まで結核患者の療養所として、その後2010年代まで総合病院として使用され、2020年以降はパイミオサナトリウム財団によって管理、運営されることになりました。パイミオサナトリウム財団は、建築物と家具を管理し保存すること、施設の新たな使用方法の開発を目的として設立されました。アアルト夫妻が残した貴重な遺産を後世へと引き継ぐため、パイミオサナトリウム財団の創設メンバーでもあるアルテックは、財団の活動をコミュニケーションと資金面双方で支援します。
パイミオ サナトリウムアニバーサリーシリーズは、「41 アームチェア パイミオ」と「スツール 60」の特別モデルをラインナップしています。
パイミオアームチェアの愛称でも知られる41アームチェアパイミオは、1932年にパイミオのサナトリウムのためにデザインされ、現在でもアルヴァ・アアルトの傑作のひとつとして数えられています。軽やかで有機的なフォルムは、結核患者が呼吸しやすいように考慮されたものです。アルヴァ・アアルトは、当時主流であったスチールパイプの代わりに、自然素材ならではの温かみがあり、掃除も容易な、ラメラ曲げ木という技法を用いたバーチ材の合板を使用しました。
パイミオサナトリウムアニバーサリーシリーズのひとつである、41アームチェアパイミオの特別モデルは、座面とフレームすべてがナチュラルカラーのバーチ材で構成され、オイル仕上げが施されています。90周年に合わせて90脚限定のシリアルナンバー入り特別モデルの売上から500ユーロがパイミオ財団に寄付されます。
1933年にアルヴァ・アアルトによってデザインされたアルテックを象徴するスツール60は、デザイン史上、もっとも愛され続けている製品のひとつです。パイミオのサナトリウムのインテリアには、壁画やステンドグラスのアーティストとして知られるエイノ・カウリアとの協働により、鮮やかで印象的なカラーが選ばれました。アルテックは、アルヴァ・アアルト財団の研究プロジェクトに基づき、パイミオサナトリウムの最下層階に現存する壁に配された3つの色を選び、スツール60の特別モデルを作りました。
選択された3つ色、森林浴の「緑」、新鮮な空気「青」、日光浴「黄色」は、サナトリウムで過ごす日常に置いて、患者を癒すために必要不可欠な要素として配されたカラーです。スツール60特別モデルの売上は、一脚につき30ユーロがパイミオ財団に寄付されます。
The Paimio Anniversary Collection
パイミオサナトリウムアニバーサリーシリーズは2023年6月よりフィンランド発売予定。直営店であるArtek HelsinkiとArtek Tokyo Store、フィンランド、日本、韓国、オーストラリアの一部パートナーショップのみで取り扱います。日本では、2023年秋、Artek Tokyo Store、Artek Japan公式サイト、Scope限定で発売します。
パイミオサナトリウムアニバーサリーシリーズの特別モデルには、エイノ・カウリアがパイミオのサナトリウムのために描いたカラーパレットを印刷した正規品証明書が付属しています。2024年6月までの最長1年間、または在庫が無くなり次第終了となります。